機能不全の安保理
既得権益を手放したくない現在の常任理事国も、安保理改革をあからさまには反論できない。国際紛争が起きても、常任理事国の米英仏と露中が拒否権を行使し合うために対応できない“機能不全”が指摘されるからだ。
また、アジアやアフリカは加盟国数や人口が多いにもかかわらず、常任理事国は中国のみだ。こうした地域的な偏在性を是正し、「国連を21世紀にふさわしい姿に変える」(安倍首相)と訴えるのは一定の説得力を持つ。
日本は同じく常任理事国入りを目指すドイツ、インド、ブラジルとの4カ国グループ「G4」の枠組みで連携して安保理改革を促し、来年秋の国連総会で「具体的な進展」を得ることを目標としている。来年は国連創設70周年に当たり、安保理の改革機運を盛り上げやすいとみているからだ。