【男子テニス】2014年の錦織圭(にしこり・けい)の主な成績=2014年10月5日現在【拡大】
次代を担う同世代の2人。196センチの長身から放つ高速サーブのラオニッチに対し、サーブリターンの名手と呼ばれる錦織の戦いは、最終セットまで互いに一歩も引かない緊迫した時間が続いた。その中で、勝機を決して逃さないのが、今の錦織の強さである。
5-4で迎えた相手サーブの第10ゲーム。獲物を捕らえるかのように腰をグッと沈め、「ボールに食らい付くことだけを考えていた」。フォアで捉える高速リターンを突破口に3連続得点し、この試合初めてのブレークで頂点に立った。
ファイナルへ前進
前日は緊張で眠れなかったという。全米オープン、先週のマレーシア・オープンに続く連戦で疲労も蓄積。決勝前は戦術を組み立てられないほど体力に不安があった。それでもマイケル・チャン・コーチ(42)の「負ける相手はいないと思え」という厳しい教えが原動力となった。
過酷なトーナメントで3大会連続決勝へ進み、自身初のツアー連覇を達成。世界ランキングは自己最高の6位にアップし、シーズン上位8人による「ATPツアー・ファイナル」出場レースでも5位に浮上する見通しだ。24歳の錦織は「今日だけは勝利を喜び、また次へ向かいたい」と視線を上げた。(青山綾里/SANKEI EXPRESS)