「心肺停止31人」
9月27日に噴火した長野県と岐阜県にまたがる御嶽山(おんたけさん、3067メートル)。翌28日朝になって判明した犠牲者の数だ。その後も増え続け、1991年の雲仙普賢岳(長崎県)を上回る戦後最悪の被害(56人死亡、7人行方不明)となったことは周知のとおりだ。
28日夜に群馬県から現地入りした。現地といっても、28日は長野県警で続々と発表される被害者情報と安否不明者の人数把握が主な仕事だった。長野県警の入る県庁舎は混乱していた。当初は被害者情報について、県の災害対策本部が発表するのか、県警が発表するのかも決まっておらず、廊下を足早に移動する幹部を捕まえて話を聞くほかなかった。
県が安否不明者の人数を公表したのは発生から6日たった10月3日。登山届の提出は義務付けられておらず、県に寄せられた安否不明者情報の中には、実際に御嶽山に登ったかどうかも分からないものもあったため、正確な人数の把握は難航した。
御嶽山に限らず、登山届の提出は登山者の間で浸透していない。登山届は登山者にとって面倒な手続きでしかないのだろう。しかし、こうした事態を踏まえれば、提出の義務化も含めた検討が必要になるのではないか。