【アートクルーズ】
「シザーハンズ」(1990年)や「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」(93年)など人気映画を次々世に送り出してきたティム・バートン監督。その創作活動を紹介するアジア初の展覧会「ティム・バートンの世界 ようこそ、奇才の頭の中へ」が、森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木)で開かれている。映画の背景に膨大なイマジネーションと習作があふれていることに驚かされる展覧会だ。
スケッチなど土台に
「アリス・イン・ワンダーランド」(2010年)にこんなシーンがある。幼いアリスが、笑う猫や青いイモムシが話す不思議な夢を見て目を覚ます。父親に「私おかしくなったの?」と問いかけると、父親は「そのようだね」。でもその後で「お前は、変わった、おかしな子だ。でも優れている人は、みなおかしいんだ」と答え、アリスに笑顔が戻る。