インドネシア・首都ジャカルタ【拡大】
第7代インドネシア大統領に就任したジョコ・ウィドド氏(53)が指名した閣僚34人が27日、承認され、ジョコ内閣が発足した。かつて日本で「さあ働こう内閣」とキャッチフレーズをつけたのは福田赳夫元首相だったが、ジョコ大統領も新内閣のキャッチフレーズを「働く内閣」とし、顔ぶれも実務家を多く配置した。
新内閣の目玉政策である海洋開発担当の海事担当調整相ポストを新設したほか、インドネシアでは初の女性外相を起用するなど民間出身の大統領として独自カラーを出すことに腐心した。ただ、インドネシアの経済成長もここに来て足踏みしているだけに、これまでの既得権益を打破するとともに、大統領が掲げる「海洋国家インドネシア再興」に向け、国軍の支持を得られるかが課題だ。
汚職撲滅に全力
「閣僚は慎重かつ細心の注意を払って選んだ。この内閣は今後5年間は続くからだ。裏情報を手に入れるため、汚職撲滅委員会(KPK)や金融取引・報告分析センター(PPATK)にも調査を依頼した」
ジョコ大統領は26日、大統領宮殿の中庭で行われた記者会見で、閣僚名簿を発表するにあたってこう説明。賄賂や不正支出など金の問題がないかどうかを、徹底的に調べあげたことを強調した。