《民族の発展・存続には人口増が不可欠。生活圏拡張=領土拡大闘争は食糧/生活基盤/資源獲得闘争である》
中国も同様に、内モンゴル/チベット/新疆ウイグルを併合したが、サラミ戦術は使わず武力を用いた。年月をかけるほどの強敵ではないからだ。弱敵か戦意無しと看れば即、武力で襲い掛かって来る。
中国流サラミ戦術は、武力を伴わないのか? 否。カシミールを実効支配した中国は結局、軍でインド軍を奇襲し、支配を確実にした。5月、ベトナム沖で石油掘削を一方的に始めたサラミ戦術海域には、漁船に乗り組んだ海上民兵がベトナム側の取締り公船を阻み、後詰めとして海軍艦艇も控えていた。
中国にとり、沖縄県石垣市の尖閣諸島海域は対米軍絶対防衛線、赤サンゴ密漁の小笠原海域は米軍増援に備えた阻止・妨害線。戦略的要衝を押えるため、先兵として公船・漁船に加えクルーズ船もやがて投入する可能性は高い。海軍は武威の誇示だけでなく、状況次第で軍事力に訴えるべく、出番を待ってウズウズしている。東方生存圏構築の心得として、ヒトラーはこう脅かしてもいる。
《領土拡大には、戦争を覚悟せねばならぬ》(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS)