≪日本の空 ボーイングと争奪戦≫
ともに世界を代表する航空機メーカーの欧州エアバスと米ボーイングが日本市場でしのぎを削っている。民間航空機の世界シェアではほぼ互角だが、日本市場に限るとボーイングが8割超を握る一方、エアバスは1割台にとどまり大きく水をあけられてきた。だがエアバスが昨年10月、ボーイングと長年にわたり密接な関係にあった日本航空から大量受注を獲得。勢力図がどう変わるか注目される。
20日に開かれたエアバスの「A350」の内覧会。担当のマーケティング担当者は「A350は世界で、とりわけアジアでは素晴らしい成功を収めている」と強調した。現状の確定受注750機のうち、約3分の1に当たる244機は経済成長を背景に航空需要が拡大しているアジアの航空会社から獲得したものだ。
高額な民間航空機を米国から買うことが日米貿易摩擦を和らげてきた過去の経緯などもあり、日本市場はボーイングの独壇場だ。