今回の地震のメカニズムは、地盤が北西-南東方向に圧縮され、東側が乗り上げる逆断層型。国土地理院によると、神城断層の西側で地盤が南東方向に約29センチ動き、約12センチ沈下する地殻変動が観測された。いずれも神城断層が動いた場合と矛盾しないという。
余震は神城断層の北部に集中していることなどから、現地調査した東北大の遠田晋次教授(地震地質学)は「北部のごく一部が動いた可能性が高い」と指摘。この断層は長さ20~30キロの全体が一度に動くと考えられており、「残りの部分が連動して動く可能性もある」と話している。
今回の震源地は、地殻変動の影響でひずみが蓄積しやすい「新潟-神戸ひずみ集中帯」と呼ばれる地域の一部で、地震が起きやすい場所だった。
糸魚川-静岡構造線断層帯について地震調査委は東日本大震災後、中部で地震の発生確率が高まったとしていた。北部は約1500年前以降に動き、活動間隔は約2000年とされていた。(SANKEI EXPRESS)