核開発争い懸念
6カ国とイランの間では、先の2点での相違は埋まっていない。わずか数日間での合意到達は「不可能」との見方は根強く、完全に決裂すれば「深刻な結果」(米メディア)を招く恐れがある。
その一つが中東に及ぼす影響だ。サウジアラビアなども核開発に関心を寄せているとされ、協議決裂でイランの歯止めが外れれば、こうした国々を刺激しかねない。イスラエルがイランの核施設に軍事行動をとる恐れも否めない。
強硬派の関門
決裂回避のため、協議の延長も現実味を帯びる。双方とも期限ぎりぎりまで合意を目指す姿勢だが、「23日夜に他の選択肢を考える時間はある」(セルゲイ・リャプコフ露外務次官)と延長を示唆する声もある。