オバマ米政権の今後2年間の行方を決める中間選挙は4日(日本時間5日)開票され、与党民主党が上下両院で大幅に議席を減らす歴史的大敗を喫した。米メディアによると、野党共和党は焦点の上院(定数100)で現有45議席を大きく上回る52議席を確実にし、ブッシュ共和党政権が大敗した2006年中間選挙以来8年ぶりに過半数を奪回。下院は共和党が第二次大戦後、最大勢力となった1946年選挙の246議席に迫る勢い。共和党は上下両院で多数派となり、バラク・オバマ米大統領(53)に厳しい審判が下った。
民主党への逆風が続いた最大の理由は、「チェンジ(変革)」の約束を破ったとしてオバマ大統領の人気が色あせたことだ。共和党の陣営は、アラスカ、コロラド、アイオワ、カンザス、ニューハンプシャー、ノースカロライナ、ルイジアナ、ジョージアの「接戦8州」を中心に、民主党候補と支持率が40%前半に低迷するオバマ氏の「近さ」を有権者に印象づける戦術を取った。巨額の資金を投じて、オバマ氏と相手候補を批判するCMを放映。最終盤では、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」やエボラ出血熱への対応の遅れを攻撃した。