低調な農業投資も一因
一方、農業分野に積極的に投資してこなかったことも、モノ不足の一因と指摘する声は多い。
ベネズエラは同じ反米左派政権下の中米ニカラグアや、カリブ海に浮かぶジャマイカなどに石油を輸出する際、代金のかわりに農産物を受け取ることもある。このため、「農業分野を盛んにするという動機づけがベネズエラ国内で働きにくい状況にある」(駐カラカス外交筋)とされる。
政府はここ数年、民間の土地を農地として国有化するなど、農業分野に急速に力を入れつつあるが、耕運機をはじめ農機具の整備も十分ではないという。
国内ではモノ不足の影響で、インフレが着実に進行。8月末時点のインフレ率は63.4%(年率)にも上り、マドゥロ政権への風当たりは強まっている。昨年はクリスマスを前にした商品値下げ作戦で支持率を持ち直したマドゥロ氏だが、構造的な問題を解決しない限り、ただ「2匹目のドジョウ」を狙うだけでは期待する効果は得られそうにない。(ニューヨーク 黒沢潤/SANKEI EXPRESS)