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追悼 高倉健さん 「あるべき姿」 人生で演じた (2/4ページ)

2014.11.26 13:20

文化勲章親授式ため宮殿に入る高倉健(けん)さん=2013年11月3日、皇居(大橋純人撮影)

文化勲章親授式ため宮殿に入る高倉健(けん)さん=2013年11月3日、皇居(大橋純人撮影)【拡大】

  • 映画「幸福の黄色いハンカチ」のロケ地では、高倉健(けん)さん死去が伝えられた11月18日夜、降りしきる雪の中で黄色いハンカチが揺れていた=2014年、北海道夕張市(30秒露光、共同)
  • 高倉健(けん)さんの主演映画が上映されている映画館の看板に張られたポスター=2014年11月18日午後、大阪市浪速区(共同)
  • 映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケ地となった北海道空知郡南富良野町のJR根室線幾寅駅に飾られた高倉健(けん)さんの写真に見入る女性=2014年11月18日(共同)
  • 2011年3月14日に宮城県気仙沼市で撮影された、震災のがれきの中で水を運ぶ少年の写真。高倉健(けん)さんは新聞を切り抜き、最後の主演映画の台本に貼っていた(共同)
  • 高倉健(けん)さんの訃報を伝えるニュース番組を映す家電量販店のテレビ=2014年11月18日午後、東京都港区新橋のヤマダ電機LABI新橋デジタル館(共同)
  • 北海道夕張市

 半面、沢木耕太郎氏のインタビューには、ハワイが好きで、その理由を「人が温かいですね」と答えている(「貧乏だけど贅沢」文芸春秋社)。

 自身にもある、あり余る温かさが、多くの映画人や俳優仲間に愛された理由でもあるのだろう。訃報に触れて、各界の人々が自分だけの逸話を涙とともに披露した。そのほとんどが、高倉さんの気遣い、心配りについての話だった。

 妻に先立たれた刑務官を演じて遺作となった「あなたへ」のロケ中、刑務所を慰問。受刑者を前に「皆さん、一日も早く出所してください。あなたにとって大切な人のところへ帰ってあげてください」と語りかけて言葉に詰まるシーンが、追悼番組で何度も流れた。情の人でもあった。

 映画を見た人が肩で風切って「小屋」を後にした昔も、晩年の作品でも、誰もが彼のようになりたいと思わせる俳優だった。

 ≪風に揺れるハンカチ 日本中が悲しみに≫

 雪舞う夜空に揺れる無数の黄色いハンカチが哀しい。ハンカチは帰りを待つ目印なのだが、健(けん)さんは帰ってこない。

雪舞う夜空に揺れる無数の黄色いハンカチ

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