「4人の主張がせめぎ合って爆発するのが僕らの考える一番すてきなバンドの形です」とwowakaが語るように、2012年に現メンバーが集まって活動がスタートしたときにイメージしていたのは、バンドの中核でソングライターのwowakaだけでなく、4人それぞれがせめぎ合うような音だった。音の数ではなく、質量、音の広がりとしてのパワーや勢いを感じさせる内容は、決して音を細工して仕上がるものではあるまい。
ライブパフォーマンスについて、「お客さんと興奮を共有する、いろいろ考える前に体で体感する本能的な喜びがあります」と力をこめたwowaka。1stアルバムで目指したものを聞くと、「手段として手に入れた手応えと4人の持ち札を使って、コンセプトに沿った作品を作り上げること。洗練すること。熱量を共有する経験を、その質も量も上げていくこと」と答えた。こうした苦労の末、バンドメンバー全員でネクストステップの音を鳴らすことができた。ぜひその迫力ある音を体感してほしい。(音楽評論家 藤田琢己/SANKEI EXPRESS)