THE BAWDIESは、特異な人気バンドである。歌詞を英語のみで歌い、サウンドは現在の日本のロックシーンでは珍しいゴリゴリした本場顔負けのロックンロールである。ビートルズの初期のサウンド、マージー・ビートを硬質かつパンク風にした感じだ。そのルーツを即座に言い当てられるロック・ファンはほとんどいないはず。メンバーのボーカリストでベーシストのROYはいう。
マニアック!なルーツ
「アメリカのザ・ソニックスというバンドに出会い、そのすばらしさを広めようと思ってやっているサウンドなんです」
そこそこロックを聴いているサエキもザ・ソニックスを知らなかった。調べてみると、米国ワシントン州タコマ市を中心に1960年から60年代いっぱい活躍した知る人ぞ知るビート・バンドだ。聴いてみると、低音のドスの効いたソウルフルな歌唱法に耳がいく。たしかにROYにそっくりなのである。
「有名ではないバンドですが、その圧倒的なサウンドに惹かれ、それを再現できないか?と同級生4人で3年間も練習して、活動を開始しました」
ルックスやファッションは、60年代の英国から世界に広がったモッズ・ムーブメントを思わせる。