「モッズともいえますが、立ち位置はガレージ・ロックだと思っています。日本でいえば、ジャッキー&セドリックスやThe 5.6.7.8’sといったバンドですね」
The 5.6.7.8’sはタランティーノ監督の映画「キル・ビル」に出演した女性ロック・バンドだが、ガレージというジャンルがどういう音か、ご存じない読者も多いだろう。パンクに似ているがよりエレキ・ギターの音色が多様に凝っており、ドラムパターンがさまざまという感じだろうか? そうしたマニアックなロックでメジャーデビュー2年後の2011年には1万2000人以上の動員で超満員の日本武道館公演を成功させたのはなぜか? その鍵は質実剛健でコクがあり、スピード感あふれ、まとまって一丸で攻めるサウンドと、特異な低音を生かしたROYのボーカルにあるのだろう。ザ・ソニックスの他には何が参考になってるのか?
「ルーツ的にはレイ・チャールズやリトル・リチャード、その後の音楽ではディープ・ソウルといわれるジャンルです」
ザ・ソニックス自身が尊敬した1950年代発の黒人系ロック歌手はわかるが、ディープ・ソウルという用語がまたわからない。