ストックホルムで開かれたノーベル賞授賞式で物理学賞の栄誉を受ける赤崎勇・名城大終身教授(85)、天野浩・名古屋大教授(54)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)。開発した青色発光ダイオード(LED)は人類の生活向上に大きく貢献したと評価された。
青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞に輝いた赤崎勇と天野浩、中村修二の3教授は、授賞式を前に師弟の絆や常識を疑い挑戦する姿勢、ライバルとの競争が成功のカギだと強調した。
個性が強い3人は「20世紀中には困難」とされた難題を解決。「(日本流の)挑戦する心」(ノーベル委員会)を世界に示して、日本の底力を印象づけた。
「青色の奇跡」-。そう呼ばれたほど、青色LEDの開発は困難を極めた。
運命変えた出会い
戦後の復興期、「何かの役に立ちたい」と技師となった赤崎氏は実験中、きれいに光る窒化ガリウムの微小結晶に気づき、素材としての可能性を直感し、とりつかれた。