安倍首相は特に個人消費のてこ入れと、地方経済を底上げする経済対策に力を入れると強調する。総じてみれば、高水準の企業収益を背景に、企業が雇用・賃金を増やす好循環の動きは途切れていない。安倍政権はこれまでの政策運営を再点検し、消費を冷やす不安心理の解消に向けて先手を打たなければならない。
社会保障費に全額回す消費税増税分は、職業訓練や教育への投資を通じて、日本経済のイノベーションにつながる。中長期的展望に立てば消費税を10%へ引き上げることはアベノミクスの第3の矢である成長戦略に資する。
安倍首相は再チャレンジが可能な社会の実現も訴えてきたはずだ。より専門的資格取得も可能にするなど職業訓練や教育制度を工夫し消費税増税の意義を実感できるようにすべきだ。
民間企業も今度こそ待ったなし。消費税増税を前提に企業体質の強化に動かなければならない。何が得意なのか、何が足りないのか。それを見極めた上で楽観的現実主義にのっとったチャレンジが求められる。(気仙英郎/SANKEI EXPRESS)