バラク・オバマ米大統領(53)が17日、キューバと国交正常化交渉を開始すると表明したことを受け、キューバ政府や国民からは歓迎の声が上がっている。交渉進展に伴い、米政府のキューバ制裁が解除もしくは緩和された場合、疲弊するキューバ経済が好転するとの期待があるためだ。一方、ラウル・カストロ国家評議会議長(83)は国交正常化が実現しても、社会主義体制を変更しない考えを重ねて強調している。
後ろ盾なし
オバマ大統領がこの日、キューバ政策転換を表明すると、キューバの首都、ハバナの目抜き通りには市民約100人が繰り出し、喜びの声を上げた。行き交う車もクラクションを鳴らし、国交正常化に期待を寄せた。
カストロ議長も演説で、オバマ大統領に「敬意と感謝」の意を表明。1959年のキューバ革命後、米国の制裁によってキューバ経済が締め上げられる中、早期の制裁解除を期待しているからにほかならない。