公開中止となった「ザ・インタビュー」の1シーンで、主役の2人(中央がセス・ローゲンさん、右がジェームズ・フランコさん)が平壌に着いて歓迎を受けている場面。映画の中では歓待された2人も実世界では北朝鮮の猛烈な批判を浴び、労作の“お蔵入り”には憤懣やるかたないにちがいない(AP)【拡大】
米フォックスニュースは18日、捜査当局者の話として、イランか中国かロシアが今回のサイバー攻撃で北朝鮮を支援した可能性があると報じた。攻撃では、SPEのコンピュータ画面に「GOPによるハッカー攻撃」というメッセージが表示されたが、GOPとは諜報の世界では「ガーディアン・オブ・ピース(平和の守護者)」の略称として知られ、中国から北朝鮮のためにサイバー攻撃を行っている集団とみられている。
また、攻撃で使用されたマルウエア(悪意のある不正ソフトウエア)は、これまで北朝鮮絡みで使われたものよりレベルが高く、2年前に中東のエネルギー企業をターゲットとして使用されたマルウエアと類似性があるという。当時の攻撃をめぐっては、米当局はイランが関与したとみて、非難した経緯がある。北朝鮮国営の朝鮮中央通信も今週、「(攻撃は)北朝鮮のシンパによって行われた」と認めている。
米国では18日、一部の映画館が「ザ・インタビュー」の代わりに、米国の反テロチームが金正恩氏の父親である金正日総書記の企てから世界を救うという内容の風刺人形映画「チーム・アメリカ」(2004年公開)を再上映しようとしたが、配給元のパラマウント映画の要請によって中止された。