公開中止となった「ザ・インタビュー」の1シーンで、主役の2人(中央がセス・ローゲンさん、右がジェームズ・フランコさん)が平壌に着いて歓迎を受けている場面。映画の中では歓待された2人も実世界では北朝鮮の猛烈な批判を浴び、労作の“お蔵入り”には憤懣やるかたないにちがいない(AP)【拡大】
公開中止「危険な前例」
一連の中止の動きに対しては、米政界から批判の声が上がっている。米下院のエド・ロイス外交委員長(63)はCNNテレビに出演し、「北朝鮮がサイバー攻撃を仕掛けたことは明白だ」と指摘した上で、「ソニーよ、過ちを犯すな。一人の独裁者に屈服すれば、別の独裁者やテロリストに屈することになる」と訴えた。ニュート・ギングリッチ元下院議長(71)もツイッターで、「米国は最初のサイバー戦争に敗れた。非常に危険な前例となる」と危機感を表明。前回大統領選の共和党候補だったミット・ロムニー氏(67)もツイッターで「屈服するな、戦え」とSPEの対応を批判した。
そんな折、ブラジルの著名作家、パウロ・コエーリョ氏(67)が18日、SPEに10万ドル(約1200万円)で放映権の買い取りを申し出た。自身のブログで無料公開する意向で、コエーリョ氏は「私には脅迫におびえない義務がある」と述べた。ただ、4400万ドル(約53億円)の制作費をかけたSPEからの回答はないという。(SANKEI EXPRESS)