物語はほとんど鉄格子の中で展開される。アンディ(中央、佐々木蔵之介)の独房でのレッド(左、國村隼)とのやり取り。米女優リタ・ヘイワースのポスター(右)が舞台回しのカギとなる=2014年12月10日、東京都千代田区・日比谷シアタークリエ(東宝提供)【拡大】
舞台のほとんどは鉄格子の中で展開される。演出の白井晃は「人の社会はいかに理不尽なことが多いかを書くために、作者は刑務所を借りた」と解釈し、おりの中のような舞台を作った。刑務所を自分たちの住む社会に置き換えて、日々の生活で希望を持ち、それに向かって努力しているかどうかを問いかけている。
心境変化で希望の意味伝える
佐々木が演じるアンディは始終、刑務官や囚人たちから殴る蹴るの暴行を受ける。生傷が絶えない中で、レッドから調達した小型ハンマーでひそかに壁を掘り続け、ついには脱獄に成功する。「無実の罪で19年間も獄中で過ごしたアンディの強靱(きょうじん)な精神を表現したい。劇場では囚人体験をしていただける。映画が有名なので、演劇入門編として見に来てほしい」と話す。
國村は映画版のモーガン・フリーマンに憧れ、レッド役を熱望していた。仮出所申請を何度も却下されて希望を失っていたレッドが、アンディが気になって定点観測しているうち、少しずつ心を動かされて前向きになっていく心のひだを丁寧に演じる。「『俺にも何かできるんじゃないか』と感じ始める心境の変化を表現することで、『希望』の意味を伝えられる」と話す。