NPO法人「AlonAlon」理事長の那部智史さん(左)と一般社団法人「Get_in_touch」理事長の東ちづる。胡蝶蘭などの販売を通じて「まぜこぜの社会」を実現する「Get_in_touchフラワープロジェクト」もスタート(tobojiさん撮影)【拡大】
NPO法人「AlonAlon」は、たとえ障がいがあっても楽しく働き、豊かに暮らせる社会をつくるという目標に向け、着実にビジネスモデルを築きつつある。「AlonAlon」とは、インドネシアのバリ島の言葉で「ゆっくり ゆっくり」。「焦らず、時間をかけて社会を変えていきたい」という理事長の那部智史さんに話を聞いた。
息子のために
那部さんは、日々せわしなく動いているにもかかわらず、いつも明るく充実した表情をしている。「AlonAlon」、「障がい者の自立のために所得向上をめざす議員連盟」、そして「Get in touch」。彼が関わる3つの活動がすべてボランティアで、自由に動いているからだろう。収入源はアパート経営。以前経営していたIT企業を売却したお金で建てたのだという。
お金の使い方、回し方を考えることが得意で、「お金を作る」という発想も独特だ。きっとそれは、お金に支配されていないから、お金のために何かをするということがないからだろう。お金はあくまでもひとつの「道具」で、その道具をいかにうまく、便利に使うかを考えているのだと思う。