「炭焼き風の焼き魚」は、脂が乗った旬の鰆(サワラ)の杉板焼き。しょうゆやみりんに漬け込んで焼いた鰆を2枚の杉の板で挟み込み、炭火であぶりながらいただくとほんのり木の香りが漂う。白みそを塗って焼く海老芋の田楽や、クチナシで鮮やかな黄色に染め鈴の形にしたクワイもこのメニューの名脇役をこなす。
日本の文化や伝統も味わって
名物の湯豆腐は滋賀県産のこだわった大豆で作られた豆腐を使用。4~5センチ角の豆腐8切れが一人前だ。京都の湧き水でつくられた豆腐は、「絹ごしともめんの間ぐらいのほどよい軟らかさ」(本道敏行・総料理長)が持ち味。淡泊な豆腐をしょうゆとみりんベースのだしにつけ、ネギ、ノリ、ショウガやカツオブシを絡めて口に含むと、薬味それぞれの味わいが渾然一体となって美味を奏で、つい箸が進む。自慢のだしは「卵かけご飯にかけても美味しい」(本道さん)そうで販売もしている。