けれども、ラテンアメリカなどの映画を配給している長年の親友、比嘉セツさんから「生きづらい」という言葉が出たのは意外だった(2014年6月11日掲載)。彼女は「映画の仕事をするのは、日本に住んでいると私が生きづらくてしかたないから」と言った。「好きなことしかしない」と話す彼女でさえ、今の日本は自分らしく自由に生きていけない場所なのだと改めて実感した。
そして、海外で恵まれない子供たちの支援をしている2人が、口をそろえて「日本が豊かな国だとは思えない」と言ったことも印象的だった。
ガーナで教育支援などを行ってきた「enije(エニジェ)」代表の矢野ディビットさんは、「ガーナは物質的な問題があるが、日本も幸せな国だとは思えない」と言った(2014年7月2日掲載)。実際、日本は1998年から15年以上、自殺者が約3万人もいる。
紛争の絶えないフィリピンのミンダナオ島で活動する「ミンダナオ子ども図書館(MCL)」の松居友さんは、過酷でつらい環境に置かれたミンダナオの子供たちだが、助け合って暮らしているので、「自殺する子はいない」と言う(2014年6月18日掲載)。ミンダナオの子供たちに「日本では孤独で自殺する人がいる」と教えると、「豊かな国なのになぜ?」と不思議がるのだと話してくれた。「友情が人を支える」という友さんの言葉が深く心に残っている。