しかし、それは安易な営みの中で培われるものではない。営みの充実を徹底するという心構えがあって培われるものだ。関係する全ての人々が、細部にいたるまで徹底し“モノを生む”ためのモノ作りに取り組むということがどれほど大切であるか、鈴懸の品は本質という言葉の意を如実に感じさせてくれる。“自然の甘み”を手に入れるという、この上なくぜいたくで美しい行為とともに。(企画プロデュース会社「丸若屋」代表 丸若裕俊(まるわか・ひろとし)/SANKEI EXPRESS)
■まるわか・ひろとし 「丸若屋」(maru-waka.com)代表。日本とフランスを拠点に、伝統工芸から最先端工業に至る幅広い分野で最高峰の技術との革新的な取り組みを通し、21世紀を生きる人々の生活に驚きと喜びの提供を行う。パリ・サンジェルマンにて、美しき日本の品々の展示販売を行う“NAKANIWA”をオープン。2016年に創業400年を迎える有田焼の海外プロジェクトも2014年に始動。
■鈴懸 創業九十余年の和菓子屋。初代は「現代の名工」に賞された中岡三郎。九州、博多の風土に豊かに育まれ、厳選した自然素材のみに由来する味と技を極める。