首都パリの北東ダマルタンアンゴエルで、週刊紙本社銃撃事件の容疑者兄弟が立てこもった印刷工場の建物から立ち上る煙。仏当局は強行突入で事件の早期幕引きを図った=2015年1月9日、フランス(AP)【拡大】
電話で警察署襲撃など依頼
また、ユダヤ系食料品店に立てこもっていたクリバリ容疑者は9日午後、警察と接触を取りたいとBFMTVに電話。自らの行為をパレスチナなどで抑圧されているイスラム教徒を擁護するためと説明し、ユダヤ人を狙って食料品店を襲撃先に選んだと述べた。その上で、捜査当局が週刊紙銃撃事件の2容疑者に対して強硬手段に出れば、人質を殺すと脅した。
フランス公共ラジオによると、クリバリ容疑者は、籠城中に複数の仲間に電話をかけてパリ周辺の警察署などを襲撃するよう頼み、同時多発テロを起こそうと画策したが、特殊部隊の強行突入で未遂に終わった。
フランソワ・オランド大統領(60)は強行突入後にテレビ演説し「フランスは困難を乗り越えた」と述べたが、「(テロの)脅威は去っていない。常に警戒が必要だ」と呼び掛けた。(SANKEI EXPRESS)