今も不思議な感じが
上映時間は2時間39分と長いが、台本はとても薄かったそうだ。菅田は「僕も森川さんも何も話さず、表情やしぐさで語るシーンが多かったからでしょうね。撮影では積極的にアドリブでつないだというわけではありません」と説明した。当然ながら台本を読んでも分からないことがいっぱいで、「撮影中、俺らは何をやっているんだろう?」といぶかしく思うこともしばしばあった。森川は「こんな映画ができたんだ、と考えると今でも不思議な感じがします」と目を丸くした。
森川のスポーツ刈り姿も見どころの一つだろう。「大島さんは『そんなに切ったんだ』と驚いていました。イメージと違ったのかな? 気合を入れたわけではありません」と森川。菅田は苦笑いを浮かべ、「それは『女性としてそんなに切っても大丈夫なの?』という意味では…」と監督の演出の妙味をすかさずフォローした。1月17日から東京・新宿武蔵野館ほかで全国順次公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:大山実/SANKEI EXPRESS)