「音楽とダンスをこよなく愛し、人生を楽しむ気質に富んだところはジミーと一緒ですね」とウォード。本作の出演を機会に多くの出演オファーが舞い込み、俳優人生も大いに楽しみたいところなのだが、一方で、本作を最後に引退宣言をしたローチ監督の動向が気になって仕方がない。「とても自分とは縁がないだろう」と考えていたカンヌ国際映画祭でレッドカーペットを歩かせてくれた人物だからなおさらのことだった。「彼は確かに『最後』と言っていました。でもさまざまな情報によると、引退を撤回したようです。小規模の映画とか、ドキュメンタリーとか、また撮らないかなあ…」。チャンスがあればまたローチ監督から薫陶を受けたいと願っている。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:蔵賢斗/SANKEI EXPRESS)
■バリー・ウォード 1979年10月10日生まれ。アイルランド・ダブリン郊外のブランチャーズタウン出身。スカウトされ、10代から演技の道へ。舞台、映画、テレビドラマに出演する傍ら、教師、書店のマネジャー、救命士、引っ越し屋などのアルバイトをこなす。本作で大ブレーク後、14年「Pursuit」「Blood Cells」など5本以上の映画に相次いで出演。