1月20日、米議会で意気揚々と一般教書演説を始めるバラク・オバマ大統領(手前)。支持率が上向いているオバマ氏は世論を追い風に、このところ強気の姿勢が目立っている。後方は左がジョー・バイデン副大統領、右がジョン・ベイナー下院議長=2015年、米国・首都ワシントン(ロイター)【拡大】
当然、共和党のジョン・ベイナー下院議長(65)は「税金や政府の規模を大きくしようとするのは、間違った政策だ」とオバマ氏を批判した。そして、一般教書演説で掲げられた政策を「ファンタジーランド(空想の世界)の提案」だとこき下ろした。
もっとも、民主党の票田となっている都市部の共働き世帯を含めた中間層にどのように食い込むかは、16年の大統領選をにらみ、共和党も頭を悩ましているところだ。
3度目の大統領選出馬を検討していると表明したミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事(67)は中間層の日々の暮らしぶりを「悲劇」と表現。「人々は賃金の上昇を望んでいる」と、オバマ氏が主張する最低賃金の引き上げに同調するような発言をした。
次期大統領の政策規定
オバマ氏の演説が、共和党を巻き込んだ議論の一石となったのは間違いない。
では、上下両院の過半数割れのため実現する見通しが立たない政策をなぜあえて打ち出したのだろうか。次期大統領選をにらんだ布石との指摘がある。