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「若者に減税を」格差に警鐘、アベノミクスと一線画す ピケティ氏会見 (3/3ページ)

2015.2.1 06:00

記者会見する「21世紀の資本」の著者、トマ・ピケティ氏=2015年1月31日、東京都千代田区(蔵賢斗撮影)

記者会見する「21世紀の資本」の著者、トマ・ピケティ氏=2015年1月31日、東京都千代田区(蔵賢斗撮影)【拡大】

  • 「21世紀の資本」(トマ・ピケティ著/みすず書房、提供写真)

 高い注目、会見に300人

 この日の会見には報道陣や研究者ら約300人が集まり、注目の高さを裏付けた。「21世紀の資本」は、20カ国以上の経済データから富の分配や格差が生まれた背景を明らかにし、資本主義の下では格差が広がりやすいということを分かりやすく解説した。昨年12月には日本版も発行され、税込み5940円の高価な専門書としては異例の13万部を突破した。

 ピケティ氏が格差解消の処方箋として主張する累進課税の強化については国会でも議論され、安倍晋三首相が「執行面でなかなか難しい面もある」と発言した。

 一方、アベノミクスを批判する民主党の岡田克也代表と1月30日に会談。ピケティ氏はアベノミクスの第1の矢である大規模金融緩和について、「紙幣を印刷するだけでは不平等が拡大してしまう」と指摘し、“意気投合”した。(SANKEI EXPRESS

 ■「21世紀の資本」 膨大なデータを用いて資本主義社会における格差拡大の仕組みを説明し、格差是正のための政策を提案する経済書。2013年、フランスで刊行。14年4月、米国の出版社から英語版が刊行されるとブームが急激に広がった。現在ではドイツ語やロシア語、中国語、韓国語など30を超す言語に翻訳され、累計150万部を超すベストセラーとなった。

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