演出と脚本を担当した長谷川達也さんは、新体操は「重力に抗(あらが)って跳ぶ」競技という印象が強いといい、それを物語に込めたと話す。素晴らしい技術で同調性に優れ、見る者を感動させるのに、認知度は低く競技人口も少ない。「まるで30年前のストリートダンスのような境遇だ」とも。
「BLUE」公演は、そうした新体操界の現状を改善し、新体操を青森の文化として構築する一助にしようと始まった。「BLUE TOKYO」も、大学卒業と同時に競技から離れてしまう選手たちのその先の道を作ろうと2010年に結成された。
そうした背景を知った長谷川さんは「新体操がプロとして成立するような文化になるお手伝いができれば」という思いで演出を手がけたという。物語の中核をなす「廃児」は、世間に認められない子供たち。それが自分を認めさせる存在となって空を跳ぶことは、市民権を得て飛躍するようにと新体操へ送るエールでもあるのだ。