「音楽を倍速で聴くのが好き」という。「どうして?」と聞くと、「ピロピロピロピロッていう宇宙空間みたいな機械音が大好きなんだよねー。ほら!」と実演してくれ、ケラケラと笑う。「ステージでやらないの?」と聞くと、「失神しそうなくらいうれしくなるから、ダメなんだよね」と屈託がない。彼女の脳内も倍速なのだろうか。頭の回転が速く、素晴らしいひらめきで答えを返してくる。作品からは想像できないユニークなキャラクター。CDとのギャップがあまりに大きかった。
そしてステージは…というと、これまた「天才少女」の本領発揮で、実にプロフェッショナルなのだ。しっかりしたMC(司会進行)。エモーショナルな弾き語り。その表情はすでに立派なアーティストだ。観客の心を一瞬にしてつかんだ。もちろんわたしも、たちまち大ファンに! なんてすてきなギャップの嵐なのだろう。
気持ちを歌にしてきた
ひらりちゃんの魅力は、瞬時に変わる万華鏡のようだ。1月に都内で開催されたプライベートなライブのリハーサルでは、鉄道の車内や駅で流れるBGMを次から次へとピアノで弾いてくれた。絶対音感のあるひらりちゃんは、なんでも耳コピーで再現してしまうのだという。