フランス公共ラジオによると、ミュラーさんは2013年8月、国際緊急医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」が運営するシリア北部アレッポの病院で人道支援に当たっていた際に拘束された。
米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は6日、イスラム国が昨年7月、身代金500万ユーロ(約6億7000万円)を支払うか、人質交換を30日以内に実現しなければミュラーさんを殺害すると警告していたと報じた。
いずれも実現しなかったが殺害された形跡はなく、家族は危害は加えられないのではないかと期待を抱いたという。イスラム国が人質交換を求めたのは、米国で服役中のパキスタン人女性科学者だった。
ミュラーさんは米アリゾナ州の大学を卒業後、インドやパレスチナで人道支援活動に従事。12年にはトルコに移り、シリア国境付近で難民の子供たちに美術などを教えていた。(共同/SANKEI EXPRESS)