まず、細野氏は、1月7~9日のフランスにおける連続テロ事件の意味をまったく理解していない。「イスラム国」は、一方的に米国、ヨーロッパ諸国、ロシア、日本などの既存の国際社会の「ゲームのルール」を順守する諸国に対して宣戦を布告したのである。「イスラム国」の目的は、シャリーア(イスラム法)のみが適用される単一のカリフ帝国(イスラム帝国)を建設することだ。この目的を実現するためには、暴力やテロに訴えることも辞さない。日本人の人質を取っていようが、いまいが、いずれかのタイミングで「イスラム国」は日本を攻撃した。歴史の巡り合わせが少し異なれば、民主党の細野豪志政権が成立していたかもしれない。その場合でも、「イスラム国」は日本を標的にしたことは間違いない。
細野氏の、政局しか考えない頓珍漢な質疑に対する安倍首相の回答は立派だ。<首相は「多くの難民を受け入れている国を困窮化させることはISIL(イスラム国)の思うつぼになってしまう」と述べ、人道支援の意義を強調。「その場所(中東)で連帯を表明することは極めて大切だと考えた」とも述べ、理解を求めた>(2月4日「産経ニュース」)