2008年3月31日、北京五輪を前にギリシャから北京空港に到着した聖火(中央)を出迎えた、党政治局常務委員時代の周永康氏(中央左)。権勢をほしいままにした周氏だが、その失脚に「連座」する形で2015年2月9日、四川省の大富豪ら5人に死刑が執行された(共同)【拡大】
しかし、袁宝●(=王へんに景)氏は元部下を殺害したとして殺人罪に問われ、本人は無罪を主張し続けたが、2006年3月に死刑が執行された。「袁氏は商売のライバルにはめられた」と、事件を取材した中国人記者は主張する。
周正毅氏は07年11月、権力闘争に敗れた上海市の陳良宇書記の失脚にあわせて不法経営の罪を問われで懲役16年の判決を受け、今は獄中にいる。魏東氏は08年4月に北京の高層マンションから飛び降りて自殺した。原因は不明だが、“政商癒着”の秘密を知りすぎて口封じのために殺されたとの噂がある。
平均死亡年齢は48歳
このように、中国の富豪たちの人生はハイリスクだ。英国系調査会社「フージワーフ」が定期的に中国の富豪ランキングを発表しているが、米国の長者番付けではビル・ゲイツ氏(59)が20年以上も首位をキープしているのに対し、中国の場合は毎年のようにトップが入れ替わっている。
14年のトップだった馬雲(ジャック・マー)氏(50)はIT関連企業グループ「アリババ」の経営者だが、トップになる富豪が経営する企業の業種はそれまで、不動産、飲料水、自動車、家電量販店などと、毎年のように目まぐるしく変化している。