秋葉原駅クリニック院長、大和田潔さん。診療と執筆で多忙な毎日だが、ランニングと水泳を欠かさない。「体が軽くなれば動くのが楽しくなる。運動をすれば気持ちも前向きになる」=2014年9月2日(塩塚夢撮影)【拡大】
日本でも海外でも、こうした村の長生きのお年寄りは元気に日々の作業をしていました。ある村は、坂ばかりの村なので山の中腹にある畑まで結構な速度で登っていって作業されていました。作物をお世話するのも、刈り取るのも黙々と。昼夜たがわず、いきいきと仲間たちと会話を交わして食事を楽しんでいました。
私たちは、走ったり泳いだりする「運動」には身構えて億劫(おっくう)になりがちです。けれども「なるべく座らないようにする」というのであれば、グッとハードルが下がります。デスクワークが続いていれば、時々ブレークを入れて立ち上がって違うフロアに階段で移動して立って一服する。家でテレビを30分見たら、部屋を掃除したり洗濯したり、買い物へ出かけたりする。週末も、わざわざコンビニやカフェへコーヒーを買いに行ったりする。
食事の厳しい制限も、体重を落とすためには、短期間なら可能かもしれません。私たちの人生は、結構長い。ずっと食事制限するには無理があります。「長生きするためには座り続けていないで動け」という問いかけは含蓄深いものがあります。(秋葉原駅クリニック院長 大和田潔/SANKEI EXPRESS)