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陰惨だけどチャーミングに演じたい 野村萬斎、中越典子 舞台「藪原検校」  (2/4ページ)

2015.2.23 17:55

「前回は体脂肪が7%台まで落ちた」という野村萬斎さん(左)と、「こんな大役をいただけるなんて」と感無量の中越典子さん=2015年2月9日、東京都江東区(中井誠撮影)

「前回は体脂肪が7%台まで落ちた」という野村萬斎さん(左)と、「こんな大役をいただけるなんて」と感無量の中越典子さん=2015年2月9日、東京都江東区(中井誠撮影)【拡大】

 杉の市は実母を殺し、師匠を、その妻で自分の愛人お市(中越)と共謀して殺すなど悪事を尽くす。晴眼者と対等になるには金をかき集め、盲人界で最高位の「検校」になるしかないと考えたためだ。殺しやレイプの場面もあり、動きはかなりハード。「まるでレスリングか体操。前回の公演中、体脂肪は7%台まで落ちた。おそらく今回も」と萬斎は笑う。

 これまでに萬斎は、親殺しも登場するギリシャ悲劇「オイディプス王」や、怪奇な容貌で残忍な行為を繰り返しながらも、巧みに人を引きつけて上り詰めていく男を描いたシェークスピアの「リチャード三世」を翻案した「国盗人(くにぬすびと)」を演じた。藪原検校にはこれらの作品の要素もあり「経験が役に立っている」という。

 狂言の技では、杉の市が奧浄瑠璃のパロディー「早物語」を披露する場面は見どころの一つ。台本で11ページにものぼる。「いろんな音を延ばして縮めて、という技術が狂言にある。芸達者の世界を描くのが僕の中の近似値でもある」

少女の初恋永遠に、そんな姿を

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