8月17日、ウクライナの首都キエフで、ペトロ・ポロシェンコ大統領から諮問機関の議長に任命されたことを示す身分証明書を報道陣に見せる、グルジアのミハイル・サーカシビリ前大統領。前代未聞の登用は紛争当事者たちを驚かせた=2015年(ロイター)【拡大】
ポロシェンコ氏はサーカシビリ氏登用の理由について「グルジアで改革を成し遂げた経験を活用できる」と、あくまで政治・経済分野での効用であることを明かしたが、和平合意後もロシアは硬軟織り交ぜた圧力をかけてくることをにらみ、プーチン対策として招き入れたことは明らかだ。
しかし、この起用は新たな軋轢(あつれき)をもたらした。大統領退任後、米国に活動拠点を移したサーカシビリ氏についてグルジア新政権は汚職やデモ隊に対する暴力行為の罪で立件しており、ウクライナ政府当局にサーカシビリ氏の身柄引き渡しを要求したのである。この結果、ロシアの勢力圏から脱しようと共闘していたウクライナとグルジアの関係は急激に悪化している。
「ウサギのように逃げ回っている」(露紙コムソモリスカヤ・プラウダ)-。ロシアでもプーチン政権の意向をくみ、サーカシビリ氏を批判するキャンペーン報道が行われている。ロシア通信は18日、「サーカシビリ氏は刑事事件にまつわる自らの風潮を変えようとしている」との露専門家の話を紹介し、サーカシビリ氏がウクライナの要職に就いた理由を伝えた。
ロシアでは前財務相
一方、欧米諸国の制裁に加え、主要輸出品の原油の価格急落で長期的な経済不況の恐れが出ているロシアでも、プーチン大統領は切り札を出した。