一方、凍りついた滝はこの時期にしか見ることができない自然の営み。観光客が少ないことから日々変化する造形美を思う存分堪能することができる。防寒対策は必須だが。
≪甘みと芳香凝縮 誇りのアイスワイン≫
ナイアガラの滝が凍る頃、近郊のワイナリーではアイスワイン用のブドウの収穫期を迎える。アイスワインは冬到来まで収穫を遅らせたブドウで作られるワインのことである。名前の通りに自然凍結したブドウで作るのだ。
零下8度以下となる夜間と早朝に、凍った状態のブドウを一つ一つ手作業で摘み取りそのまま圧搾(あっさく)。半年ほど発酵させて瓶詰めした後、さらに数カ月の保管期間を経てアイスワインが出来上がる。凍結して水分が少ないため、通常の8倍以上のブドウを使用するという。
極寒の中での手作業、大量生産も望めず高価になるが、凝縮された果実の甘みと芳香が楽しめる逸品だ。