今回和菓子職人デビューを果たした「彩雲堂」の山口周平さん(右端)。仲間のサポートと声援を受け、ごんち餅を作り上げると拍手がわき起こった=2015年2月25日、神奈川県横浜市西区の横浜高島屋(田中幸美撮影)【拡大】
「青柳正家」(東京都墨田区)の須永友和さん(38)や「巌邑(がんゆう)堂」(浜松市)の内田弘守さん(43)らは、先代にあたる父の急死によって社長の重責を担うことになった。また、「田中屋せんべい総本家」(岐阜県大垣市)の田中裕介さん(41)は本業のせんべい製造を下請けに回し、洋菓子やレストラン経営など事業を広げた父の方針に大反発。葛藤の末にすべてを廃止してせんべいづくり一本で勝負することを決めたと打ち明けた。
畑さんは「それぞれにすごいバックグラウンドがあり、まるでテレビのドキュメンタリー番組を見ているようだった」とそのときの様子を振り返る。「このメンバーで一緒に何かやろうよ」。同時発生的に声が上がった。
通常、酒の席のこの手の話は立ち消えになることが多いが、そうはならなかった。畑さんは数日後、新宿高島屋で9月半ばに行われる催事の場所を確保した。しかも通常の和菓子の催事の4倍のスペースで。その後、「雅風(がふう)堂」(石川県白山市)の安田卓司さん(30)と山口さんが加わり、8人のワカタクがそろった。