一日の募金活動で集まるのは7000円ほど。「それならわざわざ一日中募金活動をしなくても、大野さんが7000円を寄付したらいいじゃない」と周囲に言われることもあるというが、大野さんにとって、募金活動に参加することと寄付は全く違う。「この年になっていうのもなんだけど、募金活動で社会勉強をさせてもらっている。お金を寄付するのは簡単だが、体を使って活動することで新たな発見がたくさんある」と、やりがいを感じている。
≪無意識のうちに差別や偏見 関大社会学部非常勤講師 倉本智明さん≫
「盲導犬の問題に限らず、社会の人々は無意識のうちに差別や偏見を持つことがある」と語るのは、関西大学社会学部で障害学を教える非常勤講師の倉本智明さん。倉本さんは20代半ばで視力が低下し、現在は白杖を使って生活している。
近年、「障害」を「障がい」と表記することが増えている。これは「害」という文字が持つネガティブなイメージを避けようという考えからきている。