「最も敬愛する人物」(チャン監督)の応援を受けた渾身の力作「妻への家路」は、チャン監督が「王妃の紋章」(06年)以来、8年ぶりに名女優、コン・リー(49)とコンビを組んだヒューマンドラマで、夫婦の愛を描いた中国の人気小説をベースとしている。
人に静かに寄り添う
文化大革命が終わって間もない1977年の中国。20年ぶりに収容所から解放された元大学教授のルー・イエンシー(チェン・ダオミン)は、妻のフォン・ワンイー(コン・リー)と念願の再会を果たす。だが、長年夫を待ち続け、心労を重ねたワンイーは、夫に関するあらゆる記憶を失っていた。イエンシーは他人を装って自宅の向かいの家に住み、一人娘のタンタン(チャン・ホエウェン)の助けを借りながら、妻に思い出してもらおうと奮闘するのだが…。