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地方演劇の流れに「小石を投じた」 舞台「蛙昇天」 長塚圭史さんインタビュー (1/3ページ)

2015.3.9 15:15

「僕の家族ほか、東京から見に来てくれる人も結構いた」と話す、演出家の長塚圭史さん=2015年2月28日、宮城県仙台市(藤沢志穂子撮影)

「僕の家族ほか、東京から見に来てくれる人も結構いた」と話す、演出家の長塚圭史さん=2015年2月28日、宮城県仙台市(藤沢志穂子撮影)【拡大】

  • 舞台「蛙昇天(かえるしょうてん)」(長塚圭史_演出)=2015年2月15日(松橋隆樹さん撮影)

 ≪震災を機に仙台と交流、結実≫

 劇作家の木下順二が60年以上前に発表した戯曲「蛙昇天(かえるしょうてん)」に、演出家の長塚圭史(39)が取り組んでいる。東日本大震災をきっかけに交流を始めた仙台の演劇人たちと制作、仙台に続き3月14、15日には新潟で公演する。演劇による震災復興の「進化形」ともいえ、長塚は地方演劇の流れに「『一石』ならぬ『小石』を投じることができた」と話す。

 長塚は長年、一緒に仕事をしてきた舞台監督の福澤諭志が仙台出身だった縁で現地の演劇関係者たちと交流を始める。地元から「地域発信型の作品を制作したい」と要請され以前、別の舞台の参考にした「蛙昇天」に目をつけた。

 「蛙昇天」は戦後、旧ソ連の捕虜となった青年が帰国後に政争に巻き込まれて自殺した実話をベースに、登場人物をカエルに置きかえた政治寓話(ぐうわ)劇。1952年の初演以降は、ほとんど上演されていなかった。

 戦後数年で書かれたこの作品には、「『戦争』という目をそらしてはいけないもの」(長塚)への思いが描かれており、震災から4年を経た東北における、津波や原子力発電所の存在とだぶっても見える。

稽古に何度も往復

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