日本サッカーの再生を託す、代表新監督が来日した。ボスニア・ヘルツェゴビナ出身のバヒド・ハリルホジッチ、62歳。現役時代はFWの点取り屋で、旧ユーゴスラビア代表として1982年のワールドカップ(W杯)スペイン大会に出場した。
代表監督としてコートジボワールとアルジェリア代表をW杯出場に導き、昨年のブラジル大会では、優勝したドイツと互角の攻め合いを演じて冷や汗をかかせた。
頼もしいのは、「鬼軍曹」とも称される厳格な指導ぶりだ。わが日本代表はどうも、指導者からの信頼が過ぎると結果が伴わない。ジーコやザッケローニがそうだった。主力選手を信頼し、会話を重ね、家族のような好チームを作り上げて期待されたが、W杯では、いずれも1勝もできなかった。
日本代表を決勝トーナメントに進めたのは、唯我独尊のトルシエであり、選手と一線を画して自らの戦術を貫いた岡田武史だった。
八百長疑惑で退任したメキシコ人のアギーレはどちらのタイプだったか、判然としないまま去ったが、ザッケローニ時代の代表選手を中心に戦ったアジア杯ではベスト8止まりに終わった。