ハリルホジッチは民族紛争に明け暮れたボスニア・ヘルツェゴビナで、自身も銃弾で大けがを負っている。そうした経歴が「私はフットボールに全てをささげている」といった発言に説得力を持たせている。そして同じ国の巨人、元日本代表監督のオシムと旧知の間柄であることも期待を抱かせる一因だ。
何か新しいものを生み出しそうな、期待半ばで病に倒れたオシムのやり残したことを、この男なら形にしてくれるのではないか。まだ何も始まってはいないが、そんな願望がある。
日本代表はW杯ブラジル大会で敗れ、アジア杯でもベスト8止まり。各年代の代表もアジアで勝ちきれない。女子代表なでしこまで、アルガルベ杯で9位に終わり、サッカー界は今、どん底にある。何とかフル代表の再生で全体を引き上げてほしい。
≪いきなり辛辣「もう少しやる気、力強さ見せて」≫
ハリルホジッチは来日2日目、さっそくJ1のFC東京-横浜M戦の視察のため、東京・味の素スタジアムを訪れた。