中田さんは当初、修理を引き受けるか迷ったという。「はっきり言って、やりたくなかった。失敗したら、もう左官ではいられない」。だが、「城ができてから、関わった職人は一握り。その中にいられると考えたら価値がある」と思い直した。長年苦楽を共にしてきた中村さんも「親方について行く」と背中を押した。
参加した職人の最年少は佐藤政太さん(23)。修理が始まった時は、イスルギに入社したばかりだった。「先輩に追いつくので精いっぱい」だったが、材料練りから塗りまでの全工程をこなした。次の大規模修理は数十年後とみられる。培われた伝統技術は、世代を超えて受け継がれていく。(SANKEI EXPRESS)