新しい季節へ=2006年2月12日、東京都西多摩郡檜原村(野村成次撮影)【拡大】
3月も半ばになるのにまだ少し寒い。だけど確実に季節は移って、ある日を境にして奥多摩も春爛漫(らんまん)になるだろう。もうすぐ新しい年度になって、会社にも学校にも新人がやって来る。それとともに当然だが、過ぎていく人たちもいる。小生だって、幕引きの時期がそこまでやってきているのだ!
ときおり以前の撮影データを見て、「なかなかよく撮っているな」とか「何を撮っているんだ、このヘボ!」と思うことがある。もちろん後者が圧倒的に多い。少し過去のものを振り返ってみようかと思う。
初めて奥多摩へ行ったのは、1975(昭和50)年の夏のことだ。入社して、夏休みの企画ものに指名された。デスク側は「まあ、試しに使ってみるか」ぐらいの気持ちだから、何を撮ってもケチョンケチョン。苦い思い出だけが残っている。その後何度かは奥多摩方面へ出かけたが、ドップリとのめり込んだのはここ10年ほど。いつしか奥多摩通いが始まっていた。