鎌倉の町を歩くと、電柱や公共の建物に『ここは海抜◯メートル』という小さな表示が目につく。ほとんどが2011年3月11日の東日本大震災以降に掲示されたものだ。
例えば若宮大路を南下し、海岸沿いを走る国道134号の信号を渡った地点は、海抜5.6メートル。石段を下りるともう由比ガ浜海岸なのだが、意外に高さがある。
材木座側へ移動し、海岸北側の住宅街に入る。国道の向こうに相模湾が見え、海はまさに目と鼻の先。道路脇の電信柱の表示は海抜5.7メートルだった=写真。
海岸から1キロ以上内側に入った市街地はどうか。鎌倉駅西口の広場が5.6メートル、東口駅前交番は6メートル。駅から徒歩約1分、若宮大路沿いの鎌倉郵便局は5.4メートル。海岸部とあまり変わらない。
そうか。大地震が起き、津波警報が出されたら、海岸から離れていることで油断してはいけない。まず、高いところに避難する。これは鎌倉に住む人だけでなく、観光で訪れるたくさんの人たちも必ず知っておくべき鉄則でしょうね。