NASAは、2030年代に構想している火星有人飛行の期間は1年半~2年半に及ぶとみており、ロシア宇宙庁と今回のデータを共有し、こうした微小重力に伴うさまざまな症状を軽減する方策を探る方針だ。
わずかに老けない
ケリー飛行士の一卵性双生児の兄で元宇宙飛行士のマークさん(51)も研究に参加。研究チームは微小重力環境が体に及ぼす影響を遺伝子レベルで分析する。また、相対性理論に基づけば、高速飛行を1年間続けるケリー飛行士の年の取り方(老け方)は地上にいるマークさんよりも遅い。試算によればその差は1000分の1秒程度だが、一卵性双生児同士ならこの微差も認識できるため、相対性理論も実証するという。
5月には日本人飛行士の油井亀美也(ゆい・きみや)さん(45)も合流し、11月まで2人とISSで一緒に活動する予定。また、2人は9月には、民間の宇宙旅行でISSを訪れる英歌手、サラ・ブライトマンさん(54)も迎える。(SANKEI EXPRESS)