「ボナペティ・スイス・ガード」によると、法王フランシスコは、出身国であるアルゼンチンで1世紀前に誕生した牛乳と砂糖を使ったデザート「ドゥルセ・デ・レチェ」が大好物。スペイン語圏では広く親しまれている糖菓だが、2013年3月に法王フランシスコが就任してから初めて、法王の食卓の定番になったという。
ポーランド出身のヨハネ・パウロ2世の好物は、生地にパン種を入れない「ピエロギ」と呼ばれるポーランド風のギョーザ。皮の中にザワークラウト(塩漬け発酵キャベツ)やジャガイモ、肉、チーズなどを入れ、好みに応じてフルーツも入れたりするのがピエロギの伝統的な作り方だ。
ドイツ出身のベネディクト16世の好物は独バイエルン地方の料理。ザワークラウトやスパイスを利かせたソーセージを多用した料理が紹介されている。
スイス人派遣の伝統
フランス通信(AFP)によると、スイス人衛兵の指揮官、ダニエル・アンリグ氏はこの本に関連して「兵士が戦ったり戦争したりするには、しっかり食べていなければならない」とコメント。著者のガイザーさんは「歴代の法王の中には、料理好きで自ら厨房に立たれた法王もいたという。掲載したレシピの中から、読者がお気に入りの料理にトライしてみれば、より一層バチカン(法王庁)が身近に感じられるはず」と話している。